#08「一玉70円」

公開日: : 最終更新日:2015/07/09

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2005年 1月8日

まだ今年という年が本格的に動き出していないそんな日に、僕は四国で暮らす友人の結婚式へ出席するため香川へ渡った。その土地で今までの29年間を根底から覆すその味と僕は出会った。その名は香川名物「讃岐うどん」。

式の翌日友人と3人でレンタカーを借りた。遠路遥々香川県まで来たのだからと、本場讃岐のうどん屋巡りをする為だ。観光案内所で手に入れた、地元で発行しているタウン情報誌を頼りに車を走らせた。そして衝撃の味は民家が営む小さな製麺所にあった。

情報誌で調べたそのうどん屋には、すでに長蛇の列が並んでいた.ラーメン屋に並ぶ行列は、東京で何度も見てきたが、うどん屋に連なる人の列を僕は初めて見た。この土地では並ぶ店が違う。ラーメン屋では無くうどん屋なのだ。

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ついさっき、目の前で打ったばかりのうどんに、ネギと卵をのせ、讃岐の醤油をかける。そして、一気に僕の口の中へそいつを流し込む。夢中になる、その麺に感動する。知らなかった、こんなにも「うどん」が美味いものだとは。しかも一玉70円。

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いままで29年間、口へ運んできたそれとは明らかに違う食べ物だと思った。東京のうどんよりも一本の麺がまず長いのも特徴である。結局、一泊二日の間に9店舗のうどん屋をはしごした。おそらく僕のこれからの一生でこんなにもうどんを食べることはないだろう。それにしても東京のそれといったい何が違うのだろう?


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