#39「デジタル未来予想図 」

公開日: : 最終更新日:2015/07/09 写真

dejital-mac
デジカメが、世の中に普及したおかげで、いまや日本国民全員カメラマン状態だ。

渋谷で、携帯片手に彼氏とパシャリ。北海道のラベンダー畑の前で、記念にパシャリ。沖縄でシーサーを発見したら、すかさずカメラを手にしてパシャリ。

仕事でも、猛烈な勢いでデジカメで撮影することが多くなってきた。数年前は、
「デジカメで撮影しましょうか?」と提案すると、「データで渡されても困るので、フィルムでお願いします。」と言っていたお客さんがいたけど、数年後には、
「フィルムで撮影しましょうか?」なんて言ったら、「フィルムで渡されても困るので、デジカメでお願いします。」と言うお客さんが間違いなく出てくるだろう。

それにしても最近、デジカメの存在によって、写真の定義がよくわからなくなってきた。フィルムしか存在しなかった頃は、撮った写真は必ずプリントした。だから、その印画紙に焼かれたものこそが、まぎれもなく「写真」だった。

しかし、デジカメが世の中を支配した今は、どうだろう?ほとんどの画像がパソコンや携帯の液晶画面の中だけで終了してしまっている。だから、いつの間にか、プリントされた紙のことを「写真」と呼ぶのはなく、形のないデータ化された点の集合体のことを、世間では「写真」と呼ぶようになった。

ここで、近未来の写真展会場を予想してみる。

会場の壁に並べられた数十枚のモニター。そこに写し出された画像達。それを何の疑いもなく、閲覧する人々。

つまりそこには、プリントされた本来の写真は一枚もないのだ。だって、すでに写真は、プリントするものではなく、モニターで見るものに姿を変えてしまったのだから。

そう考えると、なんだか怖い。そんな写真は味気ない。だけど間違いなく、そんなデジタルな未来はやってくるだろう。だから今のうちに、プリントされた写真が展示されている写真展へ行っておこう。

ひょっとしたらボク達は、写真をプリントする最後の世代なのかもしれない…。


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