#52「ネタのない旅 」

公開日: : 最終更新日:2016/02/15 ネタ話

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海外に旅行に出かけると、決まって事件が起こる。タイではパスポートを盗まれ、イタリアではスリに財布を盗まれそうになった。

旅にはトラブルがつきものだ。トラブルが起きると、面倒で大変なことになる。しかし事件があるからこそ、旅がより一層思い出深いものになるし、人に話すネタにもなる。だから旅先で巻き起こるハプニングを、心のどこかで楽しんでいる自分がいるのも事実だ。

そして、今回の旅先は台湾。
夏期休暇を利用しての、3泊4日の小旅行。どんなトラブルが待っているのだろうか?

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一日目、問題なし。
二日目、治安がいい。
三日目、飯が美味い。

そして、四日目の朝早く台湾を出発し、楽しい思い出と共に無事帰国。

ノー トラブル! ノー ハプニング!

全く、事件が起きなかった!!

旅行としては完璧だけど、人に話すネタがない。

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そう言った意味では、ちょっと物足りない気もする旅だった。でも、たまにはそれもいいかなと、帰国した日の夕方、旅の疲れを取ろうと、近所の温泉施設に出かけた。

露天風呂に入り、空を見上げて、深呼吸ひとつ。
極楽、極楽。

風呂から上がり、コイン式のロッカーのある更衣室で、100円拾う。少し前に、道ばたで1000円拾ったし、最近どうやら金運がいい。拾った100円で、お決まりのコーヒー牛乳を購入し、腰に手を当てながら一気に飲みほす。服を着て更衣室を出て、200円のマッサージ機に身をゆだねる。

目をつぶり、全身リラックスして、まさに極楽浄土。台湾の旅も良かったし、最高に気分がいい。

そして、それから1時間後、事件は起きた。

財布が無い!

施設内で食事をし、会計をするときに気がついた。

背中に冷たい旋律が走る。
もの凄いスピードでどこで無くしたか、脳みそのデータベースから過去を探る。

最後に財布を見たのは……….?

マッサージ機だ!!
あそこで、きっと財布を落としたに違いない!

早速、足早に現場へかけつける。マッサージ機の周辺を隅から隅まで探す。
どこにも無い!

フロントに届けられていないか、確認に走る。しかし、財布の落とし物は無いらしい。

財布に入っていたものを思い出す。現金約1万5千円、パスモ(電車の定期券)約3万円分、運転免許証、クレジットカード1枚、キャッシュカード2枚。

痛ーーーーーー!!!!!

更衣室で100円拾って喜んでいたオレって、いったい?

「すみません、大事なカードとかも入っているんで、見つかったらすぐに連絡してください。」

フロントの人に懇願する。

「かしこまりました。それからお客さま、靴のロッカーの鍵はお持ちでしょうか?」

「あっ、それも財布の中に入っていたんですけど。」

「さようでございますか、それでは、ロッカーの鍵を無くされたということで、手数料として2000円になりますが。」

痛ーーーーーー!!!!!

それから、1週間が過ぎ、温泉施設からも、その後に行った警察からも連絡がない。

海外で何も起こらなかったのに、日本で事件が起きるなんて!!!

でも、おかげさまで、ネタがひとつ増えました。
ネタの神様に感謝。

謝謝(シェシェ)


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