#70「かりそめの出逢いを撮る。」

公開日: : 最終更新日:2015/07/10 写真


「人の写真を撮るということは、その人の歴史を刻むこと。」

「その日に、その人を、その場所で、撮影することは偶然ではない。」

「達人ほど、かりそめの出逢いを永遠の出逢いに変えてしまう。」

どれも、なんて素敵な言葉なんだろう。

二月の中旬頃二日間に渡って、青山のギャラリーで行われた写真のワークショップに参加した。第一線で活躍する写真家のMOTOKOさんが講師を務める人物撮影講座だ。

このワークショップに参加した動機は単純に、「もっと写真がうまくなりたい。」から。

講座は一日目に、公園とスタジオでモデルさんをそれぞれの生徒が撮影し、二日目に撮った写真について、みんなで講評するという内容。

生徒数は12名。
普段は仕事で商品撮影をしている人、写真館で働く人、デザイナー、銀行員、AV業界で活躍しているカメラマン。みんな人柄も、写真も個性的で、最高におもしろい人達ばかり。それぞれに、写真に対する想いがあり、日々の生活がある。

このワークショップに参加した一番の収穫は、写真の話ができる人達に出会えたこと。いつも写真スタジオで働いているけど、会社で写真の話をしたことはほとんどない。

「今度のニコンの新機種にはこんな機能がついている。」
「このカールツァイスの50mmのレンズはボケかたがきれい。」

などなど、カメラについての話は割とよくする。

だけど、「人を撮影するということは歴史を刻むこと。」
「かりそめの出逢いを撮る。」

こんな素敵なフレーズを会社で一度も聞いたことがない。

一言でカメラマンといっても、世の中には大きく分けて二通りのカメラマンが存在する。それは、「カメラが好きなカメラマン」と「写真が好きなカメラマン」だ。

どちらが正しくて、どちらが正しくないということは決してない。

だけど、自分は
「写真を撮るということには、どういう意味があって、どうすればいい写真を撮ることができるのだろう。」
そんなことに興味がある。

だから、今回のワークショップで出会えた人達とは話が尽きることがなく、めちゃくちゃボクを興奮させてくれた。写真家のMOTOKOさんをはじめ、スタッフの方々からも、たくさんの価値ある言葉を頂戴した。

ひょっとしたら、今回の出逢いが自分の写真を大きく飛躍させるターニングポイントになるかもしれない。
そんなことを予感させる、とても刺激的なワークショップだった。


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