#93 「7DAYS INDIA その10 インド の空からネタ話」

公開日: : 最終更新日:2016/02/15 ネタ話

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2011年 1月4日 日本へ帰国する日のネタ話。

デリーから成田へ向かう飛行機の中での出来事。乗客は年末年始の休みを利用して旅行に出かけた日本人で溢れかえっていた。

通路を挟んだ隣の座席で、母親と娘さんが何やら緊迫した空気の中で言いあいをしている。ケンカというよりは、お母さんが娘さんをなだめる感じで。娘さんといっても30歳くらいで、母親は65歳くらいの親子。

母親「信じなさい。人を悪く思ったらダメ。信じていれば、きっとご先祖様が見守ってくれるわ。だから、とにかく信じなさい。母さん、信じる子の方が好きよ。だって、信じる子の目は美しいもの。」

なんの話をしているんだろう?顔は正面を向きながらも、左耳を最大限に大きくして話に集中した。

娘 「それは、わかったから。ちょっと今、バックに何が入っていたのか思い出してるの。」

娘さんは、相当苛立っているようだった。話の流れから推測すると、どうやら娘さんが自分のバックを空港で誰かに盗まれたみたいだ。

母親 「だけどね、いつまでもクヨクヨしてちゃダメ。明日から新しい一日が始まるんだから、もう気分を入れ替えないとダメ。今度からは海外へいったらもっと気を引き締めないとね。」

隣の席だから話が丸聞こえだ。確かに母親の言う通りである。旅先はインドなんだから、気を抜いたらいけないのだなと。

盗まれたとしても、人を恨んではダメだと、信じることが大切だとなだめている母親は偉いなぁと思った。

次の娘さんの一言を聞くまでは…………。

娘 「ちょっと!なに言ってるの!?預けておいた私のバックを盗まれたのは、お母さんでしょ!」

思わず、隣で吹き出しそうになってしまった。

娘 「さっきから聞いてれば、なんで私が悪いみたいになってるの?お母さんが気を抜いてトイレに忘れてきちゃうから、
誰かに盗まれちゃったんじゃないの!!」

そりゃ、娘さんの言うとおりでしょ。なに、母さんすっとぼけようとしてんのさ。

そしたら、母親は。

母親 「ほらほら、シートベルトをちゃんと閉めないとね。」

娘  「なんで、またそうやってごまかすの!」

母親 「あら、これだわ、飛行機に酔ったとき、吐くための袋だわね、これ。」

まるで娘さんの話が聞こえてないかのように、しかとしてごまかす母親。さすがに娘さんがキレて、大声をだして母親に叫んだ。

娘 「信じなさい、信じなさいって言うけどね!私が一番信じられないのは、お母さんよ!!」

なんでだろう?
海外へ旅に出ると、日本人までもが面白い。

「7DAYS INDIA  おしまい」

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