#97「東北へ ~活動~」

公開日: : 最終更新日:2015/07/12

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6月4日と5日の2日間お世話になったボランティア団体「band aid」。

宮城県角田市を拠点にして、津波の被害にあった山元町を中心に東北復興支援を活動している。そこにボランティアに参加する人達が全国から集まり寝泊まりをして、現場へ向かう。(嬉しいことに1泊500円で宿泊施設に泊まることができる。)

4日は土曜日ということもあって、ボランティアに参加した人達は約20名。5日の日曜日は約10名が参加した。東京や神奈川から参加する人達が多く、中には新潟から参加する人もいた。年代は20代から50代まで様々。

宿泊施設のある角田市から車で3.40分ほど走り、支援する被災地の山元町へ着いた。のどかな田園風景の中に幾つもある、瓦礫の山。その上に白い旗がたっている。あの旗は何を意味するのかを疑問に思い、年配のボランティアの参加者に尋ねた。すると、あれは自衛隊が捜索して、この瓦礫の中には人がいないことをしめす印であることを知った。

他にも現地へ来て初めて知ったことがあった。それは被災された住宅には、赤、黄、緑、いずれかの紙が張ってあること。赤は被害が大きく立ち入りが禁止されている。黄は家が半壊状態ではあるが、修理をすれば住むことができる。緑は比較的被害が少なく、住むことが許可されている。

そしてボランティアが支援させてもらえることができるのは、緑の紙が貼ってある住宅。住むことが許可されているといっても、 部屋は泥だらけでとても住めたものではない。津波により1階部分は全て浸水してしまった為だ。

リフォームをしようにも、あれだけの数の住宅を修復するほどの資材もないし、まとまったお金がすぐに出せるはずもない。しかし、このまま床下に溜まったヘドロをほおっておくと、家の木材が腐ってしまう。かといって、ヘドロの除去まで自衛隊員や国がやってくれるはずもない。そこでボランティアの支援が必要になってくる。

活動の内容は、まず1階にある家具や荷物を全て庭に移動する。泥だらけの床をほうきや雑巾などで簡単に掃除したあと、バールで床板を全てはがしていく。その後、床下にたまったヘドロをスコップなどですくいあげる。すくい上げたヘドロを運搬用の一輪車につめこみ、近くの瓦礫の山まで運ぶ。みんなで作業を分担して、午前中から夕方にかけてそのような作業を行った。

見渡すと被災地のあちこちに瓦礫の山がいくつもある。でもそれらは全て、本当はゴミなんかではない。たんす、ソファー、液晶テレビ、椅子や机、全てが当たり前の生活に必要な家具だったはず。

平穏な日常、大切な過去、明るい未来。3月11日のあの日、その全てがこの瓦礫と一緒に流されてしまった。そんな瓦礫の山に立っていると、言葉でうまく表現しようのない虚脱感に似た感情が沸き上がってくる。

だからこそ、ボランティア活動は力仕事で体力的にハードな作業ではあったけど、まったく苦にはならなかった。そこに参加している人達全てが汗をかいて、真剣に作業をしていた。参加された人の中には毎週、週末の度に参加している人もいる。普段の生活を節約しながら、平日は働いて交通費を稼ぎ、週末になると東北で一生懸命に汗を流す、そんな人達にも何人か会った。

この日、1日作業をして一軒のヘドロの除去が少しだけ片付いた。でもこのような状態の住宅がこの東北に、あとどれだけあるのだろう?これから先、復興するにはまだまだ時間も人手も果てしなくかかる。そう感じずにはいられない光景が現実として、目の前に広がっている。

瓦礫やヘドロが全て片付けられ、東北に当たり前の日常や笑い声が戻ってくる日を切に願う。

東北へ ~言葉~ へ

 


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