#130「ハワイでレンタカーを借りてみた。」

公開日: : 最終更新日:2019/09/05


5月8日 6:00 AM 雨音で目が覚めた。
南国特有の大粒の雨が、17階のホテルの窓ガラスを狂ったように叩いている。空が暗い。まるで悪い夢を見ているようだ。

今日はレンタカーを予約してるのに、雨って。夢にまで見たあの憧れの青い海をドライブする為に、車を借りるのに、雨って。おかしいな〜、オレって晴れ男のはずじゃなかったのか?

それから1時間後、空の機嫌が良くなることを祈りながら、ボクは静かに部屋を出た。

日本からネットで予約したレンタカーは、洗車もされていなく、サイドミラーも曇りまくってる、そんな残念な一台だった。人生初の左ハンドル、道路は日本と反対車線。唯一の頼りのカーナビはもちろん英語で、旧式タイプのポンコツだ。

レンタカー会社のスタッフの兄ちゃんは、めちゃくちゃ雑な対応で、日本人のような細やかな説明は一切なく、キーを渡されて放置されてしまった。

「ちょっと待って、ちょっと待って、お兄さん!カーナビの使い方くらい教えてよ。」
「簡単だからノープロブレム。他の客が待ってるから、早く出発してくれ。」
そんな感じで、戦々恐々運転席に腰をおろし、ウインカーの位置とか確認しようとしたら、「プップー!!!」と後方の車が早く出発しろと、攻撃してきたのだ。「いや、待て待て、心の準備をさせてくれよ!」とワナワナしていたけど、そんな時間も与えてくれず、またもや怒りのクラクションが鳴らされて、やむなくアクセルを踏んで、公道に放り出されてしまった。

「うわ~、いきなりかよ〜。やばい、やばい、えーと、とりあえずウインカー出して、停車しよう。」ウィ~パー、ウィ~パー、ウィ~パー•••「あ、やばっ!日本の車と逆で、こっちはワイパーなんだ。」ビビりまくる日本人をあざ笑うように、ワイパーは振り子のように同じ動作を繰り返した。

背中に嫌~な汗が、冷たくタラリと落ちて、車内の空気が一気に凍り付いた。

ワイキキの空は、こちらの不安を察したのか、今にも泣き出しそうな曇り空であった。


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